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THERMAL TECH. INSIGHTS BY ZAWARD
メルマガ配信日 2022.12.28
発行:放熱設計&提案のザワード
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いつもお世話になっております。
株式会社ザワード 熱設計技術部でございます。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
最近、冬の風物詩のイルミネーションが各地で夜の景色を彩ってきており、
寒さが一段と厳しくなる中、風を引かないよう楽しみたいものですね。
さて、今月はこちらの内容をお送りいたします。
【技術者が考えたお客様が聞きたいだろうと勝手に想像した質問】
今回は、最近、ご質問を受けている内容の中からピックアップしてお送りいたします。
Q1.ヒートパイプおよびベーパーチャンバーの熱伝導率はいくつですか?
使用条件にもよりますが熱を輸送する方向はヒートパイプで20,000~40,000W/mK、ベーパーチャンバーでは2,000~4,000W/mKが経験的な数値となります。
又、ヒートパイプの先端部分約10mmぐらいは作動領域から除外致します。
Q2.アルミはニッケルメッキなしでハンダ付けできますか?
アルミットハンダと呼ばれるハンダを用いれば、ニッケルメッキなしでもハンダ付けできます。
接合方法ですが、アルミットハンダを溶かして、溶けているハンダとアルミとの接触面を超音波コテ等で酸化被膜をはぎ取り予備ハンダを行います。そしてハンダが溶けていて、かつ酸化被膜のカスを除去した仕掛品同士を合わせて、接合致します。
弊社では作業性の観点からアルミットハンダでの接合は取り扱っておりません。
通常は無電解ニッケルメッキを施して、SnBi系のハンダにて接合致します。
アルミットハンダと異なり、連続炉が使用できるため、大量生産に向いています。
Q3.押出材は少ロット注文できますか?
日本で在庫しているような型材ならば、一部1個からでも製作可能です。但し、中国で持っている型はMOQが存在し、型にもよりますが、600kg~2000kgが一般的となっております。又起型する場合は、初ロットは数個からでも可能ですが、次ロットからは600kg~2000kgとなります。
既存の型材では性能ができない、、、だけど起型するまでの量はない場合、弊社では少ロット対応も可能な削ぎ立て加工をご案内しております。
削ぎ立て加工は、強制空冷向きの加工方法で、フィン厚、フィンピッチに自由度があり、アルミだけでなく銅でも製作可能です。製作数は3個から可能でアルミ素材の場合、幅3000mm、奥行500mm、高さ120mmまでが製作範囲となります。
Q4.ファン付ヒートシンク設計・製造は可能ですか?
可能です。弊社はヒートシンクの設計・製造だけでなく、現在のところ4社のファンを取り扱っています。その中でお客様の仕様に沿った組み合わせにて設計・製造し、ご提供させていただきます。
Q5.生産場所はどこですか?
日本・台湾・中国にて生産しておりますが、その中で最も生産量が多い場所は中国となります。中国には弊社技術者も在駐しており、生産・品質管理を行っております。
Q6.ヒートシンクで用いる材料は中国と日本で違いがありますか?
中国ではA1050、C1020を入手することが困難です。逆に日本ではA6063材は角棒として最大サイズで20×200あるいは40×100しかないため、押出材の試作時はA5052やA6061のような異なる材料を用いることが多いですが、中国ではよほどのことがない限りA6063材で製作することが可能です。
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今月もお読みいただきありがとうございます。
お問合せは info-zaward@zaward.co.jp までお気軽にご連絡ください。
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