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THERMAL TECH. INSIGHTS BY ZAWARD

メルマガ配信日 2023.2.28

発行:放熱設計&提案のザワード
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少しずつ暖かくなり、今年も花粉が舞い始め、
くしゃみと目の痒みに悩まされる日々がやって参りました。
皆様も花粉症の症状から風邪など引きませんよう、ご自愛ください。

今月は『コストは多少上がってもいいから性能を上げたい方』に向けて、
以下の内容にてメルマガを配信しております。

─目次─────────────────────────
1. ヒートパイプ付きヒートシンクという選択肢
2. ベーパーチャンバーのご案内
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【1.ヒートパイプ付きヒートシンクという選択肢】

広い面積で熱を拡散できることから、
弊社でもベーパーチャンバーを使ってみたいというお問い合わせをよく頂きます。
ですが、ベーパーチャンバーは量産時のMOQが大きく、
費用面で条件が合わないということも少なくはありません。

[例]
MOQ:数千個
金型費用:数百万円
製品単価:数百円~数千円

そんな時、弊社でご提案しているのが『ヒートパイプ付きヒートシンク』です。
MOQがベーパーチャンバーより小さいだけでなく、
ベーパーチャンバーのように金型費用が数百万円かかるということはないため、
初期費用を抑えることができます。

以下、ご提案の一例です。

[ご要望:ベース面にベーパーチャンバーを取付けて、ヒートシンクの熱効率を上げたい]
ザワードではこのような要望を多くいただいております。
こういった場合で自然空冷をご検討の場合、フィンの高さ方向にスペースが取れるのであれば、
ベース面の拡散熱抵抗の改善よりもフィンの熱効率の改善に努めたほうが
コスト的にも性能的にも優位になることが多々あります。

強制空冷での冷却をお考えの場合は、フィン高が高くなった際、
フィンの上部にまで熱が伝わっていないことがありますので、
単純にフィン高を上げるという手法をとるには注意が必要です。
他にもフィン効率を上げるために、フィンの厚みを厚くする方法がありますが、
使用しているファンとの関係上、フィン間を小さくすることができないことが多いため、
フィンの枚数を減らすことになり、こちらも全体としての性能向上につなげることが難しい場合が多いです。

そこで、ザワードでは、ヒートパイプを用いる手法をおススメしております!
ヒートパイプを用いることにより、
ベース面からフィン上部に熱を輸送することで、
フィン全体を効率よく使用することが可能となり、
結果的にフィン効率を改善となります。

また、ヒートパイプはベーパーチャンバーと比べ、熱伝導率が10倍も優れており、
より速く熱を移動させることが可能です。

以上のように、決まった場所から決まった場所への熱移動
(例:ベース面からフィン上部、等)
ならば、性能面だけでなく、費用面でもメリットとなります。

ベーパーチャンバーの導入をお考えの方は、
是非ヒートパイプでの放熱も検討してみてください!!

【2.ベーパーチャンバーのご案内】
ここまでヒートパイプ付きヒートシンクをご紹介しましたが、
薄型かつ広い面積で熱を拡散できるというのは、
やはりベーパーチャンバーの大きな魅力ですよね。

カスタマイズでベーパーチャンバーを製作する際は、
金型製作費が数百万円とかかる点がデメリットではありますが、
選択肢の一つとしてご検討いただけます。

弊社標準品のベーパーチャンバーであれば、
・初期費用がカスタマイズ品のおよそ1/10ほど
・MOQも100個~(サイズによって異なります)

と、比較的導入して頂きやすくなっております。
中でも寸法(90*90mm)厚み(3mm)のベーパーチャンバーでしたら、
現時点(2023年2月28日)で在庫があり、
本製品に限り1個からご購入頂くことが可能でございます。
また他にも、寸法(59*34mm)厚み(0.6mm)~寸法(351.4*149.52mm)厚み(4.5mm)まで、
7製品の取り揃えがありますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。