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THERMAL TECH. INSIGHTS BY ZAWARD

メルマガ配信日 2023.7.4

発行:放熱設計&提案のザワード
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いつもお世話になっております。

ザワードマーケティング部でございます。

6月が終わり、いよいよ入道雲が見れる季節になりましたね。

私は最近家を出て外気を感じると

「あ~これこれ、夏ですねこれは」

とつぶやいてしまいます。

皆様のお身体は、夏を迎える準備は整っておりますでしょうか?

まだの方は急いで素麺を食べましょう(/・ω・)/

さて、今月はこちらの内容をお送り致します。

─目次───────────────────────────

  1. IPの防塵・防水機能の基準を解説
  2. IPファンの構造ー普通のファンとの構造上の違いー

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【1.IPの防塵・防水機能の基準を解説(※長文注意)】

こちらのパートでは、IPの規格について基本的な知識について、

記しております。すでにご存じの方はスキップしましょう笑

さて、

IPとは「International Protechtion」の略で、

国際電気標準会議にて定められた、

防塵等級と防水等級を表すための表記方法です。

IPXXと二桁の数字でそれぞれの等級レベルを表しますが、

前半のXは防塵等級 1~6の6段階

後半のXは防水等級 1~8の8段階

として表します。

つまり防塵・防水共に最高レベルは「IP68」となるわけです。

それでは、それぞれの等級により、

どのような物からの保護が可能と読み取れるのでしょうか?

防塵に関しては、人の手、指、工具の先端、ワイヤー、

粉塵等の物からの保護を示しており、

数字が大きくなると、「より細かいもの」が機器の内部に

侵入しないような構造になっていることが分かります。

防水に関しては、機器外部からの水の侵入に関して、

水量や水圧、水の侵入角度等の点から

どの程度の防水機能を有するかが、

数値の大きさにより、明らかになっています。

ちなみに、テストの際に採用される水は「常温の水道水」となります。

そのため、お湯や、温泉、プールの水、海水等ですと、

同じような基準では保護が完全にできないため、

IPを備えた製品を開発する際、その機器の使用環境に関しては、

各部品のサプライヤーの方とよくよく相談されるのがおススメです。

弊社が取り扱うファンモーターでも、

防塵・防水機能を備えたもののご提供が可能となります。

下記URLから標準品のラインナップを検索することが可能です。

▼手違いで「ファン」のスペルが”fun(楽しい)”になってしまった

▶当社のファン検索サイトURLはこちら

※IP付にできるかどうか、知りたい!というときには、

弊社サイトのお問い合わせフォームよりお尋ねください。

▶弊社サイト「お問い合わせフォーム」

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【2.IPファンの構造ー普通のファンとの構造上の違いー】

IPの保護機能をどのように、ファンに持たせるかは、

メーカーごとにやり方が異なりますが、

多くの場合はPCBなどの精密な部分を樹脂で塞ぎ、

塵や水の侵入を防ぐやり方が多くなっています。

例えば、弊社で取り扱っているファンメーカーでは、

コイルとPCBAとリード線、底部の蓋を全て一体で樹脂固定する

という構造を取っており、水分の侵入による有害な影響を防いでいます。

下記の図は、永立電機社のIP68ファンの断面図で、

ピンク色で色付けされている部分が

樹脂で埋められている部分になります。

ちなみに、IP55という、防塵・防水等級の少し下等のものだと、

上記の断面図より、樹脂量が少なく、ステーターの上部は

コイルがむき出しになるような形になります。

そのため、IP68と比べると浸水に対しての耐性は低くなります。

その分、コストは抑えられますので、費用の最適化を考える際は、

本当にファンにIP68もの等級が必要か、検討してみるのもおすすめです!

実際にIP55とIP68の樹脂部が良く見えるように分解した

ファンを並べてみました。

一番左から、IP付でない通常のファン、IP68ファン、IP55ファンとなります。

ちなみに、今年の展示会ではなんと、上の写真のサンプルを含め、

多くのIP付ファンのサンプルと、

IPファンの防水機能が生で見られる、浸水実演装置を

ご用意して、皆様のご来場をお待ちしてます。

こちらの実演装置はなんと、「観覧車」の形をしており、

くるくる回りながら、水を張ったプールに、ファンが

次々とドボンしていく様子がみられます。

実はこちらの装置はまだ製作途中でして、

(ファンも観覧車も)本当にちゃんと回るのか…(;^ω^)

不安な気持ちとともに7月を過ごす予定でございます笑

(展示会出展社あるあるでしょうか)

 

今月もお読みいただきありがとうございます。

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